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ラストレシピ

題名に惹かれて買った本です。
『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶』
目から鱗のような料理に関する蘊蓄を期待しても変やないですよね。

全然違いました。
単純な料理の話やない。
大戦末期の満州を舞台にした歴史サスペンス。
現代日本で展開する謎解きのミステリー。
その両者を絡み合わせて料理人の魂を描こうとする話やった。

9784344424982.jpg 幻冬舎/2016ー8ー5

「満漢全席」を超える究極のレシピ「大日本帝国食菜全席」の計画。
そのレシピ作りに没頭した天才料理人山形直太朗。

直太朗のメニューの再現に挑むのは絶対味覚、麒麟の舌を持つ佐々木充。
料理への情熱を失いながらも離れられない「最後の料理請負人」がレシピを探す。

「大日本帝国食菜全席」に隠された日本軍の陰謀とは何か。
世界を料理で変えようとした料理人が、己れの命をかけてレシピに隠した秘密とは何か。
過去と現在を行き来しつつ二人の料理人の姿を描く。
そしてすべてが繋がっていく。



クライマックスは余りにできすぎなんやけど、小説やねんからありかも。
料理への思い、友情、家族愛、それが見事に収束していく。

悲しくて、優しくて、癒される。



考えさせられたんは、レシピについて。
微に入り細に渡るレシピは一体何のためにあるんやろか。
料理は文化であるべきなんやろうか。
茶道は文化である、やんな。

料理の世界でも茶の湯の世界でも他の職人の世界でも「口伝」を大事にする。
それでも敢えて数多の人が膨大なレシピ、覚え書きを残したんは何故なんか。
「不立文字」を言い募る禅宗で、何故あれほどの禅語録が著わされてるんか。
そして口伝秘伝を公開した大日本茶道学会に何故どこも追随しいひんのか。



ところで、麒麟の舌って元々ある言葉なん?
単行本では『麒麟の舌を持つ男』って題名やった。
麒麟は中国の伝説にある聖獣。
キリンビールのデザインでお馴染みなんやけどなあ。
幼い頃から頭角を現す天才を麒麟児て言う。
天才的な味覚の持ち主ってことやろうけど、初めて聞いた言葉や。



著者の田中経一氏は伝説的テレビ番組『料理の鉄人』のディレクターをやってた人物。
そのデビュー作やけど、この経歴やから書けた小説家かもしれへん。
料理と料理人に対する思いが溢れるほどに込められている気がする。

読み終えてから本屋が掛けてくれたカバーを外したら本の帯が目に入った。
購入時には気にも留めてへんかったから驚いた。

え?映画化?
嵐の二宮和也君が主演?
しかも封切りは来月3日?
んー、流石テレビ人や、映像化を視野に入れて書いたんやったんか。



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